「夢に向かって!!」
経済学部コミュニティ福祉政策学科4年 堀 あゆ美さん
―――あなたの夢を紹介してください。

私の夢は、社会福祉士の資格を活かせる場所で働くことです。
小学校卒業までは、学校の先生になるという別の夢を描いていました。
そんな私が福祉の道に興味をもった一番のきっかけは、中学校2年時の「職場体験」でした。
「人と話をすることが好き」という理由で近くの高齢者施設に行きました。同居している祖父母と違って、体を不自由そうにしてみえる高齢者の方に初めて会ったことも衝撃的でしたが、何より高齢者の方に対して、暖かく元気な声をかける職員の方の様子に目を奪われました。
素直に「この職員さんみたいになりたい」と思ったこの出来事がきっかけとなり、介護福祉の勉強ができる高校に進学しました。
高校でも新たな出会いがありました。
それが、「社会福祉士」です。福祉=介護という考え方しかなかった私にとって、相談を通じて利用者を支えるあり方にとても魅力を感じました。
大学生になって「社会福祉士」という新たな夢を叶えるために、2年生になった時、「社会福祉士課程」を履修し、2年次には3日間、3年次には4週間の「社会福祉援助技術現場実習」に臨みました。
特に3年次の実習では、実習先の決定から、実習先に関する事前学習、計画書作成、事前訪問・オリエンテーションと、長い準備期間を経て臨みました。
―――実習体験で得たものは。
私は、社会福祉協議会とデイサービスセンターで2週間ずつ実習をさせていただきました。4週間に渡る実習は初めての経験だったので、体力的にも精神的にも辛い時期がありました。
しかし、大学内の座学では決して学ぶことのできない福祉の現状や、一人ひとりの利用者さんに合わせた介護やコミュニケーションの必要性、そしてなにより福祉専門職として働く職員の方の姿を間近で見ることができたなど、貴重な経験を踏むことができました。
実習後は、「精神保健福祉士課程」を履修し、「精神保健福祉援助実習」を終えた学生と一緒に、実習生全員で振り返りを行い、その成果を報告する「実習報告会」を開きました。私はそこで、実行委員長を務めさせていただきました。
当日は、実習中の楽しかったことや辛かったことを会場全体で共有することができ、とても有意義な実習報告会にすることができました。
―――昨年度は、学生による独創的な調査研究を助成する「ユニーク・プラン」に採択され、一人で研究に取り組みましたね。その内容について紹介してください。

そもそも「ユニーク・プラン」は、毎年5月頃に公募され、本学の学生であれば誰でも応募することができます。「個人」と、3人以上の「団体」の2種類から応募方法を選択することができ、それぞれ助成金の上限が決まっています。
私は、テーマを「地域の教育力および学校との連携についての調査研究」と定め、個人で応募し、採択を受けました。
今振り返ると、書籍やインターネットを活用して文献調査を行ったり、実際に先進的な活動を行っている事例を調査するために東京へ視察に出かけたりと、4年間で最もアクティブな一年間でした。情報を集めすぎたせいで、報告書としてまとめるのは大変でしたが、頑張りを“かたち”として残せたことはうれしかったですね。
―――そういったテーマに関心をもったきっかけは何ですか。

やはり心のどこかで学校の先生になる夢が捨てきれていなかったみたいで(笑)テレビや新聞などで、子どもをめぐる痛ましい事件が報道される度に、学校と地域の間に距離が生じているのではないかと感じていました。
そこで、子どもたちが安全でのびのびと生活できる環境を実現させるために地域はどんな役割を担ったら良いのか調べて提案しようと考え、応募に至りました。
調査研究を通じて、「子ども・学校・地域」はお互いに欠かすことのできない存在であることを再確認できました。「ユニーク・プラン」はゼミ活動とは別に調査研究や企画を行うことができるので、一年間で何か一つのことに取り組んでみたい人にはお勧めです。
――― 一方で堀さんは、まちなか共同研究室「マイスター倶楽部」に4年間所属していますが、主にどのような活動に取り組んでこられましたか。

高校生の時からマイスター倶楽部の存在を知っていたこともあり、入学とほぼ同時に活動に加わりました。
時には揖斐川町の畑で農作業をし、またある時は商店街の夏祭りのお手伝いをしたりと年間を通じて、多くの活動に参加してきました。その中で、印象に残っているのは、私がマイスター倶楽部に入って初めて主体的に関わった「バリアフリー体験学習」です。
「バリアフリー体験学習」とは年に数回、大垣市内の小中学生を対象に、学生が先生になって車いすやアイマスクの使い方を教えたり、学内や大垣駅前を一緒に歩いてまわったりする福祉学習の一つです。
学生は教えるという立場ですが、一緒に勉強することで、小中学生の新鮮な驚きや、率直な感想を聴くことができ、改めて“福祉”について考える貴重な機会となっています。
―――そこで得たものは何ですか。
マイスター倶楽部での活動を通じて、自分の考えを他人に納得して聞いてもらうためには、ただ自分が思っていることを話すだけでなく、公的なデータや政策といった「裏づけ」がとても大切なことを学びました。裏づけがあるのとないのとでは、説得力に大きな差がありますし、全体的な話の流れが作りやすくなります。
現在、卒業論文作成の真っ最中ですが、このことはとても役に立っています。就職してからも、大切にしたいノウハウの一つですね。
―――先月9月には、ボランティアサークル「HIGE☆BU」が実行委員となって開催した「西濃地域ボランティア学習大会」が開催され、準備が大変だったと思いますが、今終えての感想は?

大げさかもしれませんが、人生に無駄なことは、一つもないということを改めて実感しました。
そもそも「HIGE☆BU」は、2006年の秋にコミュニティ福祉政策学科の同級生と、現在顧問をしていただいている樋下田先生というメンバーで立ち上げました。
当初は、人数も少なかったため、「できることから取り組む」を合言葉に活動を積み上げていきました。
「HIGE☆BU」は現在、2代目部長のもと、活発なサークルに成長しました。
同級生とは、「最初はどうなるかと思ったけど、つくって良かったね」としみじみ話しています。
「HIGE☆BU」という場所をつくったから、ボランティアに参加する機会が増え、学科や学年をこえたたくさんの仲間との出会いが生まれ、今回のような大会を開くことができたのだと思います。
今年は2回目ということもあり、実行委員に知識豊富な市民の方やフレッシュな高校生を迎えました。
全員で、当日のイメージを共有するまでに時間がかかりましたが、昨年以上に有意義なものができました。
―――堀さんは、多方面にわたってエネルギッシュに活躍されているのですね。その原動力は何ですか。

一言でいえば、「今しかない!」という気持ちですね。
実際はどうかわかりませんが、私の中で、「社会人になると、学生の時には許されていた失敗ができなくなる」というイメージが強くあるので、なかなか卒業後は新しいことに挑戦しなくなるのではないかという気がしています。
そこで、語弊があるかも知れませんが、失敗のできる学生のうちにやりたいこと、できることにとことん取り組もうと決めました。
最近「一日再び晨(あした)なり難し」ということわざを見つけました。
簡単に説明すると、一日に二度朝が来ることはないので、時間を大切にしなさい、という意味です。今の自分を保つ言葉だと思い、大切にしています。
―――今後の抱負を聞かせてください。
社会福祉実習を通じてますます福祉の道に進みたいと思い、今は、来年1月に実施される社会福祉士国家試験に向けて残り半年の学生生活を送っています。
家族の支えや多くの友人、先生方のおかげで、ここまでこれたと思い感謝の気持ちでいっぱいです。就職活動も、なんとかゴールがみえてきました。
卒業後、大学生活を振り返ったときに、自分なりに納得のいくものだったと思えるよう、これからも一日一日大切に過ごしていきたいです。













